ダイハツ工業の今回の統一テーマは「ワンダフル スモール 未来系」。「Fun、Eco、City、Life」と、それぞれのジャンルでの取り組みをステージごとにアピールするとともに、スモールカーの新しい価値と未来像を提案していました。
東ホールの半分近くをトヨタグループが占めていましたが、隣接のトヨタ自動車とは2階にあるトヨタの環境技術展示コーナーに上がる緩やかなスロープで仕切られていました。
今回はプレスブリーフィングを山田隆哉社長が単独で行ったり、スタジオミュージシャンによるバイオリン生演奏やブースデザインなど、共同展示方式をとりながらも微妙な変化をもたせていました。ブースでは普通車サイズのモデルはトヨタに任せ、ダイハツは徹底的に軽自動車の枠にこだわったモデルで、小さなクルマでしか味わえない新しい価値を個性的な5台の参考出品車などを通じて提案。「小さなクルマのリーディングカンパニーを目指す」(山田社長)という意気込みが伝わってきました。
超低燃費のスモールカー「UFEーII」に強い関心
中央通路近くの「コペン サードスペシャル」をはじめ、ステージごとに展示している参考出品車。このうち、技術的に最も注目度が高いのは、CO2の削減や排出ガスのクリーン化を狙って開発し、超低燃費を目指した「UFEーII」でした。風洞実験を繰り返して徹底的に空気抵抗を削減、その度合いを示すCD値は航空機に近い0.19という優れた空力特性を持つ。これに660ccエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載し、4人乗りであるにもかかわらず、10・15モード燃費でリッター60kmという数値を達成しました。
このほか、2人乗りを基本に、後方に子供専用の小さいシートを設けた新コミューター「ai」、バギースタイルのデザインスタディのオープンスポーツ4WD「D-BONE」、軽サイズでの高級車作りを追求したスタイリッシュでエレガントなスモールセダン「XL-C」など、意欲的なコンセプトカーが並んでいました。
技術展示でも高出力、超低燃費、クリーンで次世代のスモールカーにふさわしい660cc直列2気筒直噴2サイクルディーゼルエンジン「TOPAZ 2CDDI」をはじめ、国内外から評価されている自己再生型触媒など、ダイハツの開発意欲の高さを主張しており、見応えは十分でした。 |
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バイオリン演奏とともに新コミューター「ai」を紹介 |
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爽快なオープンエアクルーズを満喫させる「コペン サードスペシャル」 |
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超低燃費を追求した「UFEーII」 |
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個性的なデザインのオープンスポーツ4WDの「D-BONE」 |
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スタイリッシュでエレガントなスモールセダンの「XL-C」 |
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