この年はガソリン・エンジンを積んだ実用車がつくられてから100年目にあたり、これを機に歴史の教訓を踏まえ、将来を展望するとき未来へ続く国際的なモーターショーにふさわしいテーマとして「走る文化。くるま新世代。」が選ばれた。
貿易摩擦と円高から内需拡大に全力投球する競争心理が国内メーカーに働いたのか、規模・内容ともきわめて充実。展示車両は1,032台と最高を記録した。うち外国からの参加は40社229台と、文字通りインターナショナルの性格を強めていった。内容的にはテーマにふさわしく、新世代車といわれるコンセプトカーがきわめて多かった。技術的には今回はツインカム・4バルブ・エンジンと4WD、4WS(四輪操舵システム)。
それにミッド・エンジンの祭典ともいえた。さまざまなコンセプトカーが出展されていたが、これらの中でも未来派と現実派の2つの流れが見られたことは目新しかった。アメリカや西ドイツの大手自動車メーカーの経営陣や技術担当者まで多数来日、会場を熱心に見回っていたのが印象的であった。
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