消費革命が急速に進展し、この上昇気流に乗って花形車種が続々とショーに登場した。一方マイカー時代の到来を身近に感じたファンによって会場は超混雑状態に陥り、来場者は95万2,100人に達した。展示場所がさらに増え、本格的な車種別方式となった。
出展車も国際派モデルが目立ち、ミケロッティ・デザインのプリンス・スポーツ・コンバーチブル、ダイハツはイタリア風の700ccの試作車などスポーツカー・ラッシュに、若者たちは大喜びだった。セダン系ではいすゞが中型乗用車「ベレル」を、日野がルノーをベースとした「コンテッサ900」を開発、このショーにデビューさせた。また、前年の排気量改正でクラウン、セドリック、プリンスなどが軒並み1900cc車を備えた。
今回目新しかったのはボツボツ免許を取得し始めた女性ドライバーを当て込んで、初の“ご婦人向き”ブルーバード・ファンシーが登場したことだ。外観をソフトな色、室内には化粧セットからアクセサリーまで備えられ、女性ファンから注目を浴びていた。
|