クライスラー／ジープブースの見どころ

●コンセプトからリアリティへ、そしてまたコンセプトへ

クライスラーグループは、過去のデザインを現代的にアレンジする「ヘリテージデザイン」、そして「セグメントクリエイター」と呼ばれる程の全く新しいマーケットセグメントを提案するデザインより、常に新しいトレンドを生み出してきました。
その歴史の中で、クライスラーグループにとってコンセプトカーが単なるショーカーで終わったことはありません。それは「コンセプトからリアリティへ、そしてまたコンセプトへ」と独自のコンセプトを現実のものへと具現化し、またその現実の量産モデルから新しいコンセプトカーへと進化させるデザイン哲学に基づくものです。
「コンセプトからリアリティへ」とコンセプトカーから量産車へと具現化されたモデルの代表例として、自動車産業へ驚きを与えた８リッターエンジンを搭載したダッジ・バイパー、アメリカン・ホットロッドであるプリマス・プローラー、革新的なデザインとパッケージのユニークな融合で小型車市場に新しいセグメントを創造したクライスラー・PTクルーザーなどが挙げられます。

また、本年フルモデルチェンジされた、新型ジープ・チェロキーも、アウトドアファン向けにデザインされたジープ・ラングラーの４ドアバージョン「ジープ・ダカール」（1997年）と、V８エンジン搭載でオフロードコースの聖地ルビコントレイルにも耐えられる「ジープスター」（1998年）の人気の高かった２台のジープのコンセプトカーをベースに、量産車にベストな形でコンパクトSUV市場向けに現代風に表現したものです。このように、「コンセプト・トゥ・リアリティ」を再び立証したわけです。
そして、「リアリティからコンセプトへ」と進化を見せていくのが、今回のモーターショーで参考出品するクライスラー・PTクルーザー コンバーチブルです。これはクライスラー・PTクルーザーの派生モデルで、今回はデザインスタディーモデルとし展示します。元々は、1998年にコンセプトカーとしてデビューしたプロントクルーザーから始まり、クライスラー・PTクルーザーとして現実の量産モデルになり、さらにまたクライスラー・PTクルーザーコンバーチブルとしてコンセプトカーになりました。今後もPTクルーザーの派生モデルは続いて行きます。
この一連のサイクルは、まさに「コンセプトからリアリティへ、そしてまたコンセプト」へという、クライスラーグループがテーマとしているコンセプトそのもので、クルマのデザイン、開発、生産を無限化しております。そして、21世紀においてもそのコンセプトは続けられていきます。
SUVセグメントを生み出したジープ・チェロキーや、ミニバンという市場を開拓したクライスラー・ボイジャー、その古き良きアメリカを彷彿させながらモダニズムと融合させたクライスラー・PTクルーザーに続く未来の車は、「コンセプト・トゥ・リアリティ・トゥ・コンセプト」へと発展するデザイン哲学に基づいて開発されるのはもちろんのこと、そのデザインリーダーシップこそがクライスラーグループの車づくりの原動力になっていると言っても過言ではありません。

●クライスラー／ジープブースの特徴

クライスラー／ジープのブースは、クライスラーブランドとジープブランドのイメージに合わせ２つに分かれ、各々のブランドの特徴がイメージされています。
クライスラーブースはクライスラーブランドの洗練された、また高級感のあるイメージをテーマに演出しています。ミニバンのカテゴリーを創出し４代目として日本では本年６月にフルモデルチェンジされたボイジャー、往年の300レターシリーズを継承している身近な高級スポーツセダンの300M、そして世界中で大人気のPTクルーザーを展示します。さらに、本年ニューヨークモーターショーで展示し注目を集めた、クライスラー・PTクルーザーコンバーチブルも参考出品致します。
一方ジープブランドは、自然、アウトドア、タフ、オフロードをイメージにブースを演出しています。ジープブランドはSUV市場全体を通じ、「どこへでも行ける、何でもできる」クルマとして幅広く認知されており、現在では四輪駆動車の代名詞になっています。
ジープブランドは本年生誕60周年を迎えました。1941年７月23日、第二次世界大戦中、世界初のジープとなったウィリス・MBがアメリカ合衆国陸軍に供給されジープブランドが産声を上げました。その60周年を機会に原点に戻り、初代ジープでも使われた「ウィリス」という名前の本年のデトロイトモーターショーで復活させ、「ジープ・ウイリス」コンセプトカーを発表しました。
本年フルモデルチェンジを施し、日本では10月にデビューしたばかりの新型ジープ・チェロキーをはじめ、初代ジープの直系の子孫でジープの原点、象徴であるラングラー、ジープブランドのフラッグシップモデルで高級ラグジュアリーSUVのグランドチェロキーを展示します。

• クライスラー・PTクルーザーコンバーチブル
  全長：4,288mm／全幅：1,704mm／全高：1,537mm
  世界中で注目を集めているクライスラー・PTクルーザーがオープンカーとなり東京に初登場します。今年のニューヨーク・インターナショナル・オートショーで世界初公開されたクライスラー・PTクルーザーコンバーチブルは、クライスラー・PTクルーザーのスタイリング・スタディのコンセプトカーです。クライスラー・GTクルーザーやPTパネルクルーザーのように、PTクルーザーの派生モデルの一つで、PTクルーザーの秘めているさらなる潜在性を示すものです。
  この２ドア４人乗りコンバーチブルは、ヘッダーやルーフ、そしてリアクォーターパネルのデザインが一新され、ドアが長くなっています。カスタムカーのように、バンパーをボディ同色にし、グリルにクロームアクセントを施しました。またボディを38mmローダウンし、19インチアルミホイールを装着しています。
  クライスラー・PTクルーザー　コンバーチブルは、PTクルーザーに遊び心があることを示す良い例で、今後もまだまだ続いていくことを示唆しているモデルと言えるでしょう。
  
  

• 2002年モデル クライスラー・ボイジャー
  全長：5,120mm（LWB）／4,830mm（SWB）
  全幅：1,995mm／全高：1,755mm
  エンジン：3.3リッターV型６気筒OHV
  トランスミッション：電子制御式４速オートマチック
  駆動方式：前２輪駆動
  　ミニバンの元祖であるクライスラー・ボイジャーは、1983年のデビュー以来４代目として日本では今年６月フルモデルチェンジが施されました。前輪駆動、７人乗り、右ハンドル仕様で、ショートホイールベースでスタンダードモデルのボイジャーLX、ショートホイールベースで上級モデルのボイジャーLXプレミアム、そしてロングホイールベースで最上級モデルのグランドボイジャーリミテッド、の３グレードを導入しています。
  　新型ボイジャーは、先代モデルと比べほっそりとしてより精巧で洗練されたスタイリングとなっています。改良された3.3リッターV型６気筒OHV12バルブエンジンは、パワー、効率、静粛性の３点が向上しました。出力は160（SAE）馬力から174（ECE）馬力へと約８％増大、トルクは28.0kg-m/3,250rpm（SAE）から28.3kg-m/4,000rpm（ECE）に増大し、特に低速トルクは約10％向上しています。またより正確なハンドリング、改善された乗り心地、数々の乗員優先の装備などを持ち併せております。さらに、ブレーキ性能の改善、ボディ構造をより強靱なものとし、安全性能を強化しました。ボイジャー独自のエクステリアとインテリアのデザインは維持され、ストレスを感じさせないドライビング性能は、クラス最高レベルの室内静粛性とより高級な装備に一層高められました。
  　また業界初、ミニバン初の装備も充実しており、電動モーターによるリフトゲートの開閉を可能にしたパワーリフトゲート、そしてマニュアル・オーバーライド付きのパワーデュアルスライディングドアがその代表で、各々に開閉時障害物感知システム機能が付いています。またトリプルゾーンオートマチックAC脱着式パワーアウトレット付きセンターコンソールボックス、サイドエアバックなどが装備されました。
  
  

• 2002年モデル ジープ・チェロキー
  全長：4,495mm／全幅：1,820mm／全高：1,840mm
  エンジン：3.7リッターV型６気筒SOHC
  トランスミッション：電子制御式４速オートマチック
  駆動方式：後２輪・４輪駆動（選択）
  　スポーツ・ユティリティ・ビークル（SUV）ブームの火付け役であり、ロングセラーとして人気を博してきたジープ・チェロキーは、この度フルモデルチェンジが施され、日本でも今年10月に発売されました。

　最新3.7リッター V6 SOHC 12バルブエンジンは、クラス最大の出力とトルクを誇り、最高出力は155kW（210ps）/5,200rpm（SAE）、最大トルクは315N・m（32.1kg・m）/3,800rpm（SAE）を発生します。最新の電子制御式マルチスピード・オートマチックトランスミッションと組み合わされ、静粛性に優れ、スムーズで洗練された走りを実現しています。
　スタンダードモデルのスポーツ、そして上級モデルのリミテッドの２グレードを右ハンドル仕様で導入。ジープブランド60周年を迎え、よりジープの原点をアピールするデザインで生まれ変わりました。フロントには初代ジープでも採用され、トレードマークであり一目でジープと分かる７本の縦形スロットグリル、そして大きく丸型のヘッドランプを採用しています。エクテリアおよびインテリア随所に丸型デザインが使用され、全体的に丸みを帯びたデザインになりました。また、先代モデルと比べ背が高くなり、ヘッドルーム、ショルダールーム、レッグルームなどの居住性が格段に高まっています。
　新型ジープ・チェロキーの最大の特徴は、ジープブランドが得意とするジープ伝統のオフロード性能に、オンロードにおける抜群の快適性と操縦性を融合したその「両面性」です。このオンロード、オフロードで発揮される両面性の秘密はジープブランド新開発のサスペンションシステムにあります。フロント独立懸架式、リアにソリッドアクスル式を採用。また同じく新開発のラック＆ピニオン式パワーステアリングが組み合わされています。他の追随を許さないオフロード性能は、実証済みの性能を持つセレクトラック4WDシステムによって確保されています。新型チェロキーはオンロードでの性能、乗り心地やハンドリング、静粛性を飛躍的に向上させながらも、同時にチェロキーが継承してきたオフロード性能を損なうどころかさらに高い次元へと引き上げました。数ある競合モデルの中でも、オンロードとオフロードの両方で最高レベルの性能を備えております。
　新型チェロキーはそのインテリアにも快適性と利便性を追求し、人間工学設計により一新され、様々な機能や装備を提供しています。その代表として、カーゴエリアをすばやく手軽に利用するために、ジープが特許を所有するワンタッチで開扉可能なシングル・アクション・スイングゲートフリッパーガラス・システムを採用しました。また、乗員を保護するために、次世代マルチステージ・エアバックのみならず、ジープブランドとしては初の補助サイドカーテンエアバックも標準装備しています。

• 2002年モデル　クライスラー・PTクルーザー
  全長：4,330mm／全幅：1,725mm／全高：1,600mm
  エンジン：2.0リッター直列４気筒DOHC
  トランスミッション：電子制御式４速オートマチック
  　2001年にデビュー、小型車市場に新しいセグメントを提案し世界中に旋風を巻き起こしたクライスラー・PTクルーザーは、1930年代のクラシックなアメリカンデザインを再現しつつ、現代風にアレンジされたボディデザインを特徴としながら、最新のデザイン技術を駆使し、お客様が車に求める機能性や多様性と、フルサイズカー並みに広々としたインテリアスペースを実現しています。その個性的で斬新なデザイン、使いやすさは他のどんな車種とも一致しないほどユニークで、乗る人のライフスタイルによって自在に形を変え、その定義が決まる車です。「PT」＝「パーソナル トランスポーテーション（個人輸送）」というネーミングは、クライスラー・PTクルーザーの他にはない特徴を表わしたものです。

　右ハンドル仕様のクライスラー・PTクルーザーには、２グレードとも最高出力104kW（141ps）／5,700rpm（ISO）最大トルク188N・m（19.2kg・m）／4,150rpm（ISO）を発揮する2.0リッター直列４気筒DOHC 16バルブエンジンを搭載。学習機能付き４速オートマチックトランスミッションとの組み合わせにより、ドライバーに合わせたパフォーマンスを実現しています。また、トラクションコントロール機能付ABSやデュアルエアバック、サイドエアバック（リミテッドのみ）などの安全性を高める機能も標準装備しています。
　快適な機能装備はもちろんのこと、その独特なデザインに加えてユニークなのが優れたパッケージングにより実現された、小型車サイズでありながらフルサイズセダン並みの広々としたスペースです。また、５段階に高さと位置を調節できるマルチポジション リアシェルフパネルと、65：35分割可倒式、脱着式のリアシートとの組み合わせにより26通りのシートアレンジが可能で、乗る人のニーズに合わせてアレンジが自在にできる優れた利便性も持ち合わせています。

参考出品車両

• クライスラー・PTクルーザー コンバーチブル

市販車両

クライスラーブランド

• 2002年モデル クライスラー・300M
• 2002年モデル クライスラー・グランドボイジャー リミテッド
• 2002年モデル クライスラー・ボイジャーLXプレミアム
• 2002年モデル クライスラー・PTクルーザー リミテッド

ジープブランド

• 2002年モデル ジープ・グランドチェロキー リミテッドV8
• 2002年モデル ジープ・チェロキー リミテッド
• 2002年モデル ジープ・チェロキー スポーツ
• 2002年モデル ジープ・ラングラー サハラ