ユニークな発想で、ユニークなものをつくる。テーマは「Make
it Unique !」。スズキのブースは、デザイン、テクノロジーなどの面で一味違ったスモール・コンセプトカーが目につく。また、今回からGMグループのブースと隣接しており、GMと共同開発した新型車もデビューを飾るなど、パートナーシップを大切にすることをより鮮明に打ち出している。
そのGMとの共同開発車「シボレー クルーズ」は、中央通路側のステージコーナーに、スリーボックスタイプの小型車「エリオ」の試作モデルと共に展示。記者発表は、モーターショーの開幕直前だったが、会期中の11月1日から販売を開始したこともあり、早くも注目の的となっている。
参考出品車は11台。このうちコンセプトカーは、正面中央のメインステージに出品している4台。クルマの「便利さ」「楽しさ」「やさしさ」をイメージしながら、ユニークな発想をとり入れているのが特徴だ。グリーンとホワイトのボディのデザインがユニークな「Lapin」は、身の回りにある親しみやすい生活雑貨のイメージから生まれたコンセプトカーで、特に女性や若いカップルからも好反響。二人乗りの小型電気自動車「Covie」は、GMが開発した環境にやさしい天然ガスから電気を発生させる「家庭用燃料電池システム」を導入している。またIT(情報技術)を駆使し、車内からでも自宅のエアコンなどの家電製品を遠隔操作できる最新のテクノロジー装置を搭載、近未来の理想的なスモールカーを描いており、来場者の関心を集めていた。
市販予定車では、広い室内空間を実現した新感覚のワゴンタイプの軽自動車「MR
wagon」が人気で、モデルカーに乗り込んだ子供連れの家族は「これなら4人でもゆったり、リラックスした気分になれる」と語っていた。
このほか、ラリーカーをイメージしたスタイルの軽自動車のスポーツカー「GSX-R/4」や、恒例の海外生産車コーナーでは、今回はインドとハンガリーからの現地生産車を出品。民族衣装を纏った現地の女性が華を添える。世界のネットワーク網のパネルも同時展示しており、スズキのきめ細かなグローバル戦略の一端を覗くことができる。 |