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第10回全日本自動車ショーポスター |
10回目を記念して、初日はプレミア・ショーが行われた。また、出展会場も大幅に改善され、拡大された。各社の出展意欲もきわめて旺盛で、441台と前回を上回り、折からの消費者金融の開始から購買意欲が増したのか、来場者は121万6,900人と激増した。
この回の特徴は、何といっても乗用車中心のショーへと大きく前進したことだろう。乗用車館が2つになり、試走会場も設けられ新型乗用車の試乗会が催された。また、前年のトリノ・ショーで人気を集めた日野コンテッサ900スプリント、イタリアのスカイリオーネとプリンスの共同製作車スカイライン1900スプリント、ベルトーネのデザインによるマツダ・ルーチェなど、外国デザイナーによる国際派乗用車が主流を占めていたショーでもあった。さらに夢のエンジンと騒がれたロータリ・エンジンがお目見えした。このほか鈴木自のフロンテ800など軽メーカーからの小型乗用車の出展も目立ったが、トヨタ、日産、プリンス、いすゞに加えて新三菱も中型乗用車分野に参入し、このクラスの競合が話題になった。
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