第1回全日本自動車ショウ(S29.4/20〜4/29) 日比谷
第1回ショーの展示車両のうち、乗用車はわずか17台だったことでも分かるように、当時の自動車産業の車種態勢はトラック主導型であった。ショーはこれを反映した形となり、展示車のほとんどは建設車両、トラック、バス、三輪車、オートバイなどが主役で、こうした状態は第5回ごろまで続いた。昭和29年ごろ、車は庶民にとっては“ユメのまたユメ”でしかなかった。それでも来場者は会期10日間で54万7,000人。これぞ潜在需要と業界は元気づけられ、国産車の未来に明るい希望を持つことができたのである。