1997年11月3日発行
Exhibitors -いすゞ自動車-
3連休最後の3日は好天に恵まれ、 モーターショー会場である幕張メッセの最寄駅JR「海浜幕張」駅は午後になってもショー会場に向かう人並みでゴッタ返した。 閉館の午後7時、 螢の光のメロディーが流れても、 まだ立ち去りがたくブースを見入る来場者もいて、 関係者にはまさに“汗だく”の一日となった。
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スポーティでスパルタンな
プロポーションが鮮烈「VX-2」
次世代のRVスポーツを提案
新世代のエンジン「Dd」を強調
いすゞ自動車
メインステージにドンと置かれた「GIGAエアロトラクタヘッド」。大量高速輸送時代を担う低燃費高速トラクタヘッドだ。
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LIFE-STYLE INNOVATOR いすゞブース
その後ろに、たくさんの目が食い入るように見つめるコンセプトカー「VX-2」が配されている。1993年の第30回東京モーターショーでお目見得、その後量産車となった「Vehicross」の後継車で、RVのスポーツカー。全天候型でフロントのアプローチアングルが深く、 悪路に強い。もう1台のコンセプトカーもRV。「ザッカー」という名がついているが、「VX-2」が剛とするなら、こちらは柔。若い人向けに、 どこでも何にでも役立つRVとして開発したもの。そのせいか、このコーナーは女性が目立つ。
こうした車と共に、このモーターショーでとくに力を入れてアピールしているのが新世代ディーゼルエンジン「Dd」。1.5〜2.0 l、2.5〜3.0 l、3 lの3機種を開発中。同社の同クラスのガソリンエンジンに比べ燃費が50〜60%も改善されるというから画期的なエンジンだ。
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新創造ディーゼル「Dd」
Exhibitors - 特種車、国内部品(1)-
開放的な雰囲気
福祉車両も充実
特種車
屋外展示の特種車コーナーには、15社が出展、コンクリートポンプ車やダンプカーなど様々な車が展示されている。とくに最近のアウトドアブームに乗って熱い視線が注がれているのがキャンピングカー。親子づれが品定めする姿が見られたりする。
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RVに加え福祉車両も充実
一方、車椅子のまま乗り降りができたり、リフト機能をつけたりした福祉車両の展示も充実しているのが目を引いた。
特種車のコーナーに展示されている製品は地味だが、ファンも多く、開放的な屋外の展示を楽しんでいる。大型製品の合間に置かれたゲーム、ドライビングシミュレーターに興ずる親子づれもいて、にぎやかな雰囲気をかもしだしていた。
「環境」「安全」「情報」「快適」をキーワードに展示
国内部品(1)
国内部品メーカーは、205社が出品。北ホールを中心にそれぞれ工夫を凝らした展示を行っている。「環境」「安全」「情報」「快適」などをキーワードに展示を組み立て、 実演・体験コーナーを併設して、製品の利点を強調する企業が増えているのが目立つ。
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Exhibitors - 国内部品2-
国内で急激に成長しているのは、やはりナビゲーションシステム市場だ。大容量化、二画面化や高速化は当然として、ITS(高度道路交通システム)などと統合して、情報センターとしての付加価値を高めている。21世紀の交通システムといわれるITSへの取り組みをデンソー、アイシン精機などが総合的に展示、人気を集めていた。
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こうした中で展示に独特の工夫を凝らした旭硝子、運転体験コーナーを設けたカヤバ工業などに人垣ができていた。 またカルソニックもラジエターからカーナビまで幅広い製品の数々を展示、 熱心な来場者がつめかけていた。
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トゥディ11/3
OICA事務局長 モーターショーを語る
国際自動車工業連合会(OICA)のジーン・M・ミューラー事務局長とロドルフ・フーザー展示委員会委員長が東京モーターショー視察のため来日、東京モーターショーの印象を述べるとともに欧州のモーターショーについても語った。
東京モーターショーについて
2年前もよかったが、 今回はさらによくなった。 機能的で、見やすくなっている。フランクフルト、パリよりも、もっとよい。会場全体の展示レイアウトがすばらしい。限られたスペースをうまく使っている。
外国メーカーへのスペース割り振り
これまでの日本に対する不満があったが、今回はない。外国メーカー、外国の中小メーカーにも相当のスペースを与え、均衡がとれている。こんな国はまずない。
東京は国際的
ジュネーブのモーターショーは、 スイスにメーカーがないから中立的。 しかしパリはフランス車が、 バーミンガムはイギリス車が中心となる。 だから真に国際的なのはジュネーブと東京だけだ。
モーターショーオフィシャルサイトに
世界中から1,000万のアクセス
9月1日自工振ホームページにオープンしたモーターショーオフィシャルサイト。開設以来アクセスが1日50万件を超す日もあり、10月31日現在で累計アクセス回数が1千万回を突破した。日本はもとよりアメリカ、韓国、ドイツなど世界の国々から延べ約17万人以上もの人たちが検索している。
このサイトはモーターショーの事前告知に始まり開催期間中にはリアルタイムで会場を実況中継するなど、インターネットをつうじてモーターショーの最新情報を発信し続けている。特に人気のメニューは「見どころ紹介」や「ブースガイド」、「実況中継」。また「場内サーチマップ」や「アクセスガイド」には5万件以上の利用があり、会場へのルートや効率的な見学に一役かっている。
Welcome to the 32nd Tokyo Motor Show
駐日スリランカ大使
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N・ナワラットナラージャ閣下
N・ナワラットナラージャ閣下
Visitors
入場者数 183,500人
(社)自動車工業振興会